PDFアクセシビリティとは何か、基本から確認する
PDFアクセシビリティとは
PDFアクセシビリティとは、視覚障害のある方がスクリーンリーダー(読み上げソフト)を使う場合や、拡大表示・キーボード操作で閲覧する場合でも、PDFの内容を正しく利用できる状態を指します。
重要なのは、見た目が整っていることと、アクセシブルであることは別物だという点です。画面上できれいに表示されているPDFでも、内部構造に問題があれば、スクリーンリーダーは内容を正しく読み上げられません。
スクリーンリーダーはPDFをどう読むか
スクリーンリーダーは、PDFの見た目ではなく内部の「タグ」と呼ばれる構造情報を頼りに読み上げます。タグは、どこが見出しで、どこが本文で、どこが表なのかをソフトウェアに伝える目印です。
タグが無い、または誤っているPDFでは、次のような問題が起こります。
- 見出しと本文の区別がつかず、文書の構成が伝わらない
- 読み上げ順序が乱れ、レイアウト上は隣にある文章が離れた位置で読まれる
- 画像の内容が伝わらない(代替テキストが無い場合)
- 表のセルと見出しの対応が分からない
まず確認したい基本項目
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| タグの有無 | タグ付きPDFとして作られているか |
| 文書タイトル | ファイル名ではなく文書タイトルが設定されているか |
| 言語設定 | 日本語文書として言語が設定されているか |
| 見出し構造 | 見出しがタグとして設定され、階層が適切か |
| 代替テキスト | 意味のある画像に説明文が付いているか |
| 読み上げ順序 | 内容が意味の通る順序で読まれるか |
これらの多くはPDF編集ソフトで確認できますが、ページ数が多い文書を手作業で確認するのは現実的ではありません。自動診断を使えば、文書全体の問題箇所を網羅的に洗い出せます。
自動診断でできること
自動診断は、タグの有無や代替テキストの設定状態など、機械的に判定できる問題を全ページにわたって検出します。一方で、「代替テキストの内容が適切か」のような判断には人の目が必要です。この違いについては自動判定できること・できないことで詳しく解説しています。