PDFアクセシビリティ対応チェックリスト【公開前確認用】

PDFを公開する前に最低限ここだけは確認したい、という要望に応える公開前チェックリストです。 Word・PowerPoint・InDesignのどの経路で作ったPDFにも共通で使える形にし、各項目から詳しい解説記事に飛べるようにしています。

この記事で分かること

  • 公開前に確認すべき項目の全体像
  • 各項目の確認方法
  • 不合格だったとき、どの記事を読めばよいか

このチェックリストの使い方

  • 全項目が必須ではありません。重要度を ◎必須 / ○推奨 の2段階で示します。まず ◎ を満たすことを目標にしてください。
  • 「確認方法」の多くはAcrobatのアクセシビリティチェッカーで確認できます(→「チェック方法まとめ」)。ただし読み上げ順・代替テキストの妥当性・コントラストは人の確認が必要です。
  • 不合格だった項目は、各行の「解説記事」から直し方に進めます。
  • ※ ツール名・メニュー位置はバージョンで変わります。お使いのバージョンで名称が異なる場合は、相当する項目に読み替えてください。

チェックリスト本体

1. 文書全体

確認項目必須度確認方法解説記事
タグ付きPDFになっている◎必須チェッカーの「タグ付きPDF」が合格かタグ付きPDFとは
文書タイトルが設定され、表示に使われている◎必須文書プロパティのタイトルと表示設定よくあるエラーTOP10
主言語が指定されている◎必須文書プロパティの言語設定よくあるエラーTOP10
セキュリティ設定が読み上げを妨げていない◎必須チェッカーの「権限フラグ」Acrobatチェッカー解説
長文文書にしおりがある○推奨しおりパネルで章立てを確認よくあるエラーTOP10

2. 構造

確認項目必須度確認方法解説記事
見出しがタグ付けされ、階層が飛んでいない◎必須タグパネルで見出しの種類・階層よくあるエラーTOP10
読み上げ順が視覚的な順序と大きく矛盾しない◎必須タグの並びを目視+実機で通し聞きAcrobatチェッカー解説
リストがリスト構造でタグ付けされている○推奨タグパネルでL/LI構造Acrobatチェッカー解説
表に見出しセル(ヘッダー)が指定されている◎必須チェッカーの表項目、タグのTH指定よくあるエラーTOP10

3. コンテンツ

確認項目必須度確認方法解説記事
画像に適切な代替テキストがある◎必須代替テキストの有無と内容の妥当性(人が確認)代替テキストの設定と書き方
リンクテキストが行き先を表している○推奨リンク文言だけで行き先が分かるかよくあるエラーTOP10
文字と背景のコントラストが十分ある○推奨コントラスト比を計測(目安 4.5:1)Acrobatチェッカー解説
色だけで情報を伝えていない○推奨色以外でも区別できるかPDFアクセシビリティとは
テキストが選択でき、スキャン画像だけではない◎必須本文を選択できるか、チェッカーの「画像のみ」よくあるエラーTOP10
本文テキストがアウトライン化(画像化)されていない○推奨本文を文字として選択できるかよくあるエラーTOP10

確認方法の使い分け

  • Acrobatのチェッカーで分かること: タグの有無、タイトル・言語、権限フラグ、表のヘッダー、代替テキストの「有無」など、機械的に検証できる項目。
  • 人の確認が必要なこと: 読み上げ順の妥当性、代替テキストの「中身」、色のコントラスト、色だけに頼っていないか。これらは機械では合否を出せません。
  • 実機(スクリーンリーダー)確認が望ましいこと: 重要な文書は、難所のページを実際に読み上げて聞くと、機械的な検証では見つからない問題に気づけます。

チェック全体の設計は「PDFのアクセシビリティチェック方法まとめ」で解説しています。

よくある失敗

  • ◎必須を飛ばして○推奨から手をつける → まず文書を機能させる ◎ から満たす。
  • チェッカーの「不合格ゼロ」で完了にする → 読み上げ順・代替テキストの中身は人が見ないと分からない。
  • 1ページだけ確認して全体を判断する → 難所(グラフ・表・段組みのページ)を含めて確認する。

次の一歩


手元のPDFがどの状態にあるかを確認したい方へ。見出し・代替テキスト・読み上げ順などの問題箇所を、ページ単位で確認できる診断レポートを提供しています。対象PDFの種類と概算ページ数だけでもご相談いただけます。→ 料金・進め方の相談